寒い季節になると、インフルエンザウイルスの流行がニュースで報じられることが増えてきます。
ここ数年はコロナウイルスの流行のせいで、インフルエンザ流行ということがあまり聞かれませんが、
コロナウイルスも同じ傾向かもしれません。
インフルエンザなどの流行は、相対湿度よりも絶対湿度と関連していることが多数報告されています。
具体的には、11 g/m3 以下で「注意」、7 g/m3 以下で「警戒」です。
つまり、一辺が1mのサイコロの中に含まれる水蒸気が7g以下になると、警戒が必要になってくるということです。
7gの水蒸気が溶け込める空気の最低温度は計算上5.4℃になるので、気温が5.4℃を下回ると
加湿しようがどうしようが、「警戒」なのです。
※5.4℃の空気に7gの水蒸気が溶け込むと、相対湿度は100%です。
5.4℃以下の空気には7g以上の水蒸気は溶け込むことができません。
簡単に、インフルエンザ予防のためにお部屋の湿度を40~50%以上に保ちましょうなんて言いますが、
7gの水蒸気が相対湿度50%で溶け込んでいる空気の温度は16.5℃ですから、
インフルエンザウイルスを不活性化させようとすると、結構大変なんですね。
2018年にWHOが寒い季節の室内温度は18℃以上が望ましいと勧告してるのも、
妥当な数字かもしれません。
安全領域にするために11g以上の水蒸気を相対湿度50%で保とうとすると、
気温は24.2℃まで上げないとなりません。
お家の中を隅々まで、24.2℃以上にするには、暖房の使い方や断熱の方法から考え直す必要がありそうです。
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加藤硝子店 代表:加藤秀与